ビルド時間の短縮
テクニカル・ノート 48554
アーキテクチャ:
All
コンポーネント:
compiler
更新日:
2018/09/04 6:50
はじめに
大規模なプロジェクトの場合、長いビルド時間が問題となる場合があります。
解決方法のヒント
- パラレルビルドを有効にします(ツール(Tools) > オプション(Options) > プロジェクト(Project) > パラレルビルドを有効化(Enable parallel build))。マルチコアコンピュータの場合、これによりビルド時間が短縮されます。注: このオプションは、古いリリースのIAR Embedded Workbenchでは使用できません。
- すべてのヘッダファイルでガード条件を使用してください。ガード条件は以下のように記述します。
#ifndef __HFILE_H
また、ソースファイル内の#includesの数を減らせるか確認してください。これは、ビルド速度に大きく影響します。
#define __HFILE_H
/* ...*/
#endif
ヘッダファイルがインクルードされているCファイルのサイズを確認するには、次のメニューを選択します: オプション(Options) > C/C++コンパイラ(C/C++ Compiler) > プリプロセッサ(Preprocessor) > ファイルへのプリプロセッサ出力(Preprocessor output to file)さらに、生成された.iファイルをチェックして、サイズが大きいかどうか確認します。 - アプリケーションコードを修正するたびにビルドし直す必要がない「サポート」コード(BSP、スタックなど)のビルド済みライブラリを作成します。
- コンパイラのリストファイルの生成を無効にします(オプション(Options) > C/C++コンパイラ(C/C++ Compiler > リスト(List))。
- ソースファイルがネットワークドライブに格納されている場合(サーバ上のRAMディスクに格納されている場合を含む)、それらのファイルを「ローカル」ドライブにコピーし、ローカルドライブ上でビルドしてください。これでビルド時間が短縮される場合は、ネットワークファイルシステム(NFS/Samba)に問題がある可能性があります。
- 上記のステップ5(ローカルドライブを使用するステップ)が有効であった場合には、オブジェクトファイルとリストファイルをローカルドライブにのみ置くと効果が得られる可能性があります。プロジェクト(Project) > オプション(Options) > 一般オプション(General Options) > 出力(Output)を選択し、オブジェクトファイル(Object files)とリストファイル(List files)の場所をローカルに変更してください。
- (一般的なヒント): テクニカルノート40547を参照してください。
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